コラム

よく目にするYouTube、Facebook、X(旧Twitter)、TokTok、Instagramなどでニセモノ(模倣品)販売、投資詐欺などのSNS広告について

 SNS広告とは、一般的にSNS:ソーシャルメディア(YouTube、Facebook、X (旧 Twitter)、TikTok、Instagram、LinkedInなど)を使用して、ターゲットしたユーザー向けに有料広告を配信するデジタルマーケティング戦略の一種です。


 Forbesの記事によれば、SNS広告市場の広告支出は2023年に12億8000万米ドルに達すると予測されており[1]、デジタル広告市場では、SNS広告が2 番目に大きなセグメントとしてランクされています。


 通常、これらの広告手段は、見込み客に価値提案を伝え、ブランド想起を向上させるための迅速かつ効果的な方法として知られております。またSNSデータを分析し、視聴者が閲覧する時間帯、曜日、国、地域などをターゲットし、パーソナライズされたコンテンツを配信することもできます。これらの理由から、SNS広告は費用対効果も高く、従来の広告チャネルと比較して大きな投資収益率が得られることで、多くの企業がマーケティング手段として使用しております。


 一方で、違法な模倣品業者や詐欺業者も同じ手段を活用し、我々が日常的に閲覧するSNS上で広告などを配信していることはご存じでしょうか。


 ある統計によると、2023 年第 1 四半期のソーシャル メディア広告の平均クリックスルー率 (CTR) は1.2%とされており[2]、恐らく、模倣品広告・詐欺広告と知らずクリック・登録・購入してしまった被害者も、一定数いらっしゃるとすると、このような不正広告は、ブランド品質・正規品を管理するブランドオーナーから見た場合でも、粗悪品・悪質業者にクレデンシャル情報を伝えてしまう一般消費者の両者にとって、とてもマイナスな出来事であることに間違いありません。


 また、これまで「超高級品などのハイブランドが模倣されるんでしょ?」という認識は周知されているものの、「リーズナブルなカジュアルブランド」、「弁護士事務所の紹介」、「著名人の名前にただ乗りした投資」、「証券会社のサービス紹介」など多種多様なジャンルのものが、不正SNS広告の対象になっていることはまだ知らない方も多い状況です。今後も、我々の想像を超えたジャンル・業種の広告が、SNSを介して横行するものと推察されます。


 さて、上述のような事象が起きている一方、大切なことはメーカー、著名人などの知的財産権や肖像権を保有している方々が、これらの問題を解決するキーを握っていらっしゃるという点です。


 「インターネットのリテラシーがない広告をクリックした方が悪い」「自己責任」と突っぱねてしまう考えをされる方もいらっしゃるかもしれませんが、自社ブランドの品質を維持し被害者を出さないためにも、定期的なモニタリングとテイクダウン(インターネットサービスプロバイダーに対して、権利侵害を申告し、侵害の削除を要請すること)が、非常に重要なミッションとなってきています。再度このブランド監視業務の重要性、放置しておくことで今後どういうことが起きるかを考えていただければと思います。


 不正SNS広告に対して商標権、著作権、肖像権などの権利を主張し、テイクダウンできるのは、原則、権利保有者になりますため、デジタルマーケティング等で便利な営業手法が生まれた分、悪質な広告のパトロールも並行して進めることが今後のオンライン市場の成功の秘訣になるのかもしれません。


■ブランドパトロール(監視)はどうすればよいのか?

 ブランドをパトロールする際、重要になってくるポイントとして、SNS、ECサイト、独立ウェブサイトの3軸から横断的に監視さすることが挙げられます。監視ポイントは、一筋縄で検索は難しいものの、ブランド品質強化をされたいブランド名・製品名・取り扱う著名人物名・その他関連するキーワードなどを組み合わせて、1点1点、内容を確認し、精査した上で判断をしていく必要があります。


■ご自身で対応する自信がない場合は?

 IP FORWARDグループでは、「オンラインプロテクションサービス」というサービスがあり、長きにわたり、国内外大手ブランドをはじめ、世界中のECサイト、SNSサイト、独立ウェブサイトの権利侵害品対策を行っており、独自のシステムを活用し効率的、且つどこよりも精度の高いブランド監視を実現いたします。


ご利用いただいているお客様の声
https://www.ip-fw.com/case/04
https://www.ip-fw.com/case/03
https://www.ip-fw.com/case/02
https://www.ip-fw.com/case/01


[1] 出典:Forbes “Top Social Media Statistics And Trends Of 2023“(2023年8月4日)
https://www.forbes.com/advisor/in/business/social-media-statistics/
[2] 出典:Statista “Social media advertising clickthrough rate (CTR) worldwide from 2nd quarter 2022 to 2nd quarter 2023”
https://www.statista.com/statistics/872099/social-media-advertising-ctr/


著者情報
IP FORWARD China

IP FORWARD グループCMO



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