コラム

【中国】中国のイノベーションクラスター数、3年連続で世界1位

世界知的所有権機関(WIPO)はこのほど、2025年の世界トップ100のイノベーションクラスターランキングを発表した。中国では24のクラスターがランクインし、3年連続で世界1位となった。

本件について、中国知的所有権局の杜玉報道官・事務室副主任は95日に行われた中国知的所有権局定例記者会見で、中国が今回優れた実績を収めた背景として、主に以下の点を挙げた。

イノベーション投資の観点からすると、2024年、中国の社会研究と試験発展(R&D)経費の投入額は3.6兆元を突破し、前年同期比8.3%増加し、投資総額は世界2位を維持している。

知的財産権保護環境の観点からすると、中国の知的財産権保護に関する法律・法規が日増しに整備され、保護システムはより健全になり、2024年に中国の知的財産権保護に対する社会満足度は82.36ポイントに上り、過去最高を記録した。

イノベーション力の観点からすると、20256月現在、中国国内の有効発明特許の総量は501万件に達した。そのうち国内の有効発明特許を持つ企業は52.4万社、保有する有効発明特許の数は372.7万件に達し、企業は、イノベーションの主体としての役割がさらに際立ってきている。また、大学と科学研究機関は産業需要に応じて、特許権譲渡を加速させている。特許権譲渡促進プログラムが展開されて以来、特許権譲渡許可の届出回数は累計127000回に達した。

中国がランクインしたこれらの革新クラスターは、科学技術革新と産業革新の深い融合を推進し、高度な生産力の発展をリードする先導的な役割を果たしている。また、地域の経済社会の質の高い発展を強く後押しし、国家革新生態系の重要な柱を構成している。

 

弊所代理人コメント

 中国のイノベーションクラスター数が世界1位となった背景には、R&D投資拡大、知財保護強化、産学連携の深化といった政策的な支えがあったためと考えられる。特に知財権出願代理実務の現場では、単なる出願・権利化業務にとどまらず、契約、ライセンス、訴訟対応、国際戦略支援といった「知財の総合サービス化」がますます求められる局面に入りそうだ。

 

出典:中国国家知的財産権局 日付:2025年9月10日

https://www.cnipa.gov.cn/art/2025/9/10/art_55_201472.html

関連記事はこちら

中国、東南アジアにおける法律、ビジネスでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

お電話でのお問い合わせはこちら
ご不明な点はお気軽にお問合せください。

近日開催セミナー

人気記事ランキング

カテゴリ一覧

タグ一覧