AI 生成画像著作権侵害第一審判決書
近日、北京インターネット法院は人工知能生成画像(AI 描画画像)に係る著作権侵害紛争について一審判決を下された【(2023)京 0491 民初 11279 号】。本件は AI 生成画像分野における著作権関連初の訴訟事件であると伝えられている。
原告の李某は 、AI を利用して係争画像を作成した後、小紅書(Xiaohongshu)プラットフォームにて公開した。被告は別サイト百家号(Baijiahao)のブロガーであり、自身が投稿した記事の挿絵として原告の当該 AI 生成画像を使用したため、原告より提訴された。
北京インターネット法院の審理によると、係争の人工知能生成画像(AI 描画画像)は「独創性」の要件を備え、人の独創的な知的創作の要素が認められることから、著作物と認定され、著作権法による保護を受けるべきであるとされた。具体的には以下のことが見られている。
1、 知的成果としての認定 「原告が係争画像を構想し始めてから最終的に当該画像を選定するまでの一連のプロセス全体からみると、原告は人物の表現手法の設計、プロンプトの選択、プロンプトの順番の調整、各種データの設定、期待に沿った画像の選定など、一定の知的投入を行っている。係争画像は原告の知的投入が反映されており、よって係争画像は『知的成果』の要件を満たす。」
2、 「独創性」の認定 「原告は人物およびその表現方法など画面要素を設計し、パラメータ設定によって画面のレイアウト・構図などを調整しており、原告の選択と配慮が表れている。一方、原告はプロンプト入力とパラメータ設定により最初の画像を取得した後、プロンプトの追加、パラメータの修正を重ねて調整・修正を繰り返し、最終的に係争画像を得ている。この調整・修正の過程にも原告の美的選択と個性的な判断が反映されている…… 係争画像は『機械的な知的成果』には該当しない。反証がない限り、係争画像が原告により独立的に完成され、原告の個性的な表現が具現されたものと認定できる。以上より、係争画像は『独創性』の要件を備える。」
3、 著作物としての認定 「人が人工知能モデルを利用して画像を生成する際…… 本質的には人がツールを活用して創作を行っているのであり、創作プロセス全体において知的投入を行うのは人工知能モデルではなく人間である。創作を奨励することは著作権制度の核心的な目的と広く認識されている…… 人工知能生成画像について、人の独創的な知的投入が認められる限り、著作物と認定し、著作権法の保護を与えるべきである。」
4、 美術著作物としての認定 「係争画像は線と色彩により構成された審美的意義を有する平面的造形芸術作品であり、美術著作物に該当する。また、係争画像が具体的な著作物の種類に分類可能である以上、『その他の著作物条項』によって保護する必要性はなく、『著作物の特徴を備えるその他の知的成果』には該当しない。」
5、 著作権帰属の認定 「原告は必要に応じて当該人工知能モデルに対し各種設定を行い、最終的に係争画像を選定した者である。係争画像は原告の知的投入により直接生み出され、かつ原告の個性的な表現が具現されている。したがって原告は係争画像の著作者であり、当該画像の著作権を享有する。」
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担当:IP FORWARD法律特許事務所

