民事訴訟事例

高額賠償金判決を勝ち取った民事訴訟

時期:2017年5月
場所:広東省広州市
案件種類:商標権侵害
対象製品:自動車部品

当事者

当事者A:日系自動車メーカー
当事者B:中国自動車部品販売業者

案件経緯

・当事者Aは、中国において、自動車部品に関する商標権を保有。
・当事者Bは当事者Aの元代理店であり、取引関係が終了した後、BはAの模倣品販売を開始。
・Aは、Bの模倣品販売行為について行政摘発措置を行い、行政処罰も下されたが、その後の確認調査により、Bは模倣品販売行為を再犯していることを確認。
・Aは公証を通じて、Bの店舗及びオンライン店舗における侵害行為について証拠化を実施したうえで、広東省広州市裁判所に民事訴訟を提起し、Bに対する侵害行為停止、損害賠償等を請求。
・係争中もBは侵害行為を継続していたため、Aはそれに関する更なる証拠を入手して、裁判所に状況説明を実施。
・裁判所はBの侵害行為を認定したうえで、侵害行為停止命令、200万元程度の賠償金支払命令、謝罪声明について判決を下した。

総括

事前の証拠収集の段階で、模倣業者のインターネット上の侵害品販売行為、係争中に侵害行為、 過去行政処罰決定書、冒認商標拒絶決定書、過去の取引書類等の証拠を集めることが出来たため、侵害行為規模・継続期間、侵害業者の悪意等を証することが出来て、裁判で採用されたことがポイントである。

また、近年、法定賠償が適用される場合においても賠償金が高額化する傾向があり、その際の主な考慮要素は、被告の悪意、侵害行為の規模・継続期間、原告商標等の知名度、訴訟支出等である。本件においても、裁判所はこれらの事情を考慮し、法定賠償の範囲内ではあるが、200万元程度の賠償金を判決している。

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